月刊『ほっとメーッセージ 2015年11月号』 連載《ほっとひと息、井の頭散歩 EPISODE2》
もうすぐ2回目の「かいぼり」が行われます。
地域のボランティアの活躍にも注目!
「ほっとメッセージ」の読者のみなさんの中にも、2014年1月に実施された井の頭池の「かいぼり」をご存知の方は多いのではないでしょうか。なにしろ、水が抜かれた池底から200台以上の自転車が見つかり、全国版のニュースでも報道されましたからね。
この「かいぼり」、2014年1月を皮切りに、2017年の公園開園百周年まで隔年で3回実施される計画です。目指すは、澄んだ水をよみがえらせ、多様な在来種の生物が棲息できる環境に整えること。周囲の都市化で湧き水が減って水質が悪化した上に、人が放った外来種の生物が増殖し、在来種が絶滅の危機にひんしている状況を改善しようと、多くの人たちが力を合わせているのです。公園をフィールドとして観察会を実施している市民団体「井の頭かんさつ会」をはじめ、地域の諸団体、行政、研究機関などが協力し、西部公園緑地事務所が丁寧に協働を支えて運営しています。
2014年1月の第1回では、前年10月に公募で集まったボランティアリーダー「井の頭かいぼり隊」の48名を核に、当日のみのボランティア「おさかなレスキュー隊」の150名、その他の団体の応援も加わって2日合わせて総勢約490名が、水を抜いた池で水生生物を捕獲しました。その後も水生生物と水質の調査が継続され、2016年1月の2回目に備えて着々と準備が進められています。
お散歩するのに最適な季節、ぜひ井の頭公園に立ち寄ってみてください。そして、網をかけて外来種の駆除をしたり水質の検査をしたりしているボランティアの人たちを見かけたら、気軽に声をかけてお話を聞いてみてくださいね。
※月刊『ほっとメーッセージ』は株式会社プロ・アクティブさんが毎月発行している情報誌です。2015年10月号から2016年9月号まで、合同会社いとへんの安田知代が井の頭公園について寄稿した記事を、こちらのブログに掲載しています。